セクション7「火災対応手順書:書式サンプル-5/6/7・警備隊」

書式サンプルの手順5/6/7の、警備隊の隊長/防災パネルポジション/火災現場派遣隊員とは、施設運営者が警備会社へ防犯防災業務を委託しているとの前提に立ち、その会社から派遣された警備隊の中での各役割を指す。

・火災対応手順書・書式サンプル-5「警備隊長」

・火災対応手順書・書式サンプル-6「防災パネル監視ポジション」

・火災対応手順書・書式サンプル-7「火災現場派遣隊員」

大規模屋内集客施設において私の知る限り、警備は警備会社へ業務委託するのがたいていである。※1 この場合には、委託された警備会社の責任で自らの手順を組み立てることになる。※2

※1:私が直接知る範囲内では、業務委託をせず、自社の組織に警備部署を持ち、直接雇用の社員が警備を担当している会社は、1社である。ちなみに、その会社は、警備のみならず、消防の部署も自社内に専門部署として設置してあり、直接雇用の消防隊員を常駐させている。

※2:組み立てにあたり、業務委託元と協議することは、推奨できる。

そのため、「私が施設の経営トップの責任にて火災対応手順を組み立てるのであれば、、、」との仮定で書式サンプル作成している当講座と、書式サンプル-5/6/7は趣旨がマッチしない。「業務委託先の警備会社に委任する」の一言で済ませれば良いことになる。

が、そうしてしまうと、施設運営者側の職員の対応行動に並行して、警備会社がどのように動くのか想像しにくい。これにより、職員の対応行動についての理解が滞ってはならないので、補足として火災対応手順 書式サンプル-5/6/7を添付する。

ちなみに、警備会社には24時間365日体制での業務運営体制が根っから染み付いているはずで、この体制を維持するために、シフト制の当番職務として規定することも当然行われているはずである。

実際、私自身、大学生の時に大手警備会社でアルバイトをした経験があるが、シフト勤務は計画上も実行上も、きっちりとしていた。シフトが建前となるようなことは一切なかった。だから、書式サンプル3/4にて施設総責任者とエリア責任者に関し心配したと同様な事態にはならないと思う。

この意味でも書式サンプル-5/6/7は蛇足と言えなくもないが、職員の対応行動について理解する上での背景情報として参照頂きたい。

なお、書式サンプルの手順書は、書面の右上に太く記載されるように、みな「規定」となっているが、書式サンプル-5/6/7においては、警備会社が自社社員に対して規定するという意味である。業務委託元の施設運営者が、業務委託先の警備会社に対して規定した、という意味ではない。

火災対応手順「警備隊長」
火災対応手順「警備隊・防災パネル監視ポジション」
火災対応手順「警備隊・火災現場派遣隊員」

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