エンタメ仕立て!
〜楽しく学ぶシビアな安全管理〜
<概要と目次>
東京湾岸地帯にある「バトル遊園」は、ファミリー向けの穏やかなテーマパークとは全く正反対の、ギンギラギンの遊園地(Amusement Park)。ファミリーには不向きな、過激な乗り物ばかりだ。
一年前の夏休み。炎天下でも3時間以上の待ち列という超人気の屋内型ローラーコースーター「バトルジェット」で、労働災害が発生した。被災者はパートタイマーの女性A子さん。命こそ落とさなかったが、両足をコースターの車輪に巻き込まれ重体となった。
主人公は、当時、遊園地事業部の人事課で正社員として働いていた樫見亜子。ニックネームはアッちゃん。事故翌日の朝一番、彼女は課長からミッションを与えられる。それは、被災者A子さんへのインタビューであった。
労災はジェットを格納する車庫内で起きたのだが、事故の瞬間を目撃した従業員は誰一人いない。解明のためには被災者本人へ訊くしかないと思った課長が、女性被災者へのインタビューならば同性のアッちゃんが適任と考えたのだ。
さっそくアッちゃんは救急指定病院に向かった。ところが、被災者は昏睡状態で、インタビューが出来ない。
両親からの要求もさることながら、労働基準監督署へ早急に事故の詳細を報告し再発防止策を提出しなければならない。さもないと、営業停止処分を受けてしまう。
「事故原因は被災者本人の不注意」と誰もが決めつける安易な流れに猛反発したアッちゃんは、生まれて初めて沸いたエネルギーで、被災者を除く関係者全員へ精力的にインタビュー。単純に見えた労災事故の複雑な背景を三日間で解き明かし、被災者の汚名をそそぐ。
今や危機管理のスペシャリストを目指して勉強中の主人公アッちゃんが、自身の体験を振り返るナラタージュ形式。しかし、この一年前の労災は、先週末、無数の死傷者を出した大事故の予兆であった・・・
著者:蒔苗昌彦
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・この小説はフィクション小説です。登場人物、企業名等、記述される事件はすべて架空です。
・株式会社アイデアファクトリー様が挿絵を無償貸与して下さりました。深く感謝いたします。
<その他の著書>ただし英語
